2009年07月01日



 ずうっと、そうして来たかのように、慣れた手つきで、俺の蒲団の中にスルリと入って来た。
梅雨があけ、暑さが増す頃、その猫は我が家にやって来た。
初対面の時から、そいつは俺に良く馴ついていた。
寄り添っては、ゴロゴロとのどを鳴らした。

 やがて、そいつは様々なものを持帰る事になる。
バッタやかまきりから始まり、蛙やとかげ等の小動物を次々に持帰る。
怒ってはいけない。やさしく頭をナデナデして、抱きあげ、褒めつくす。おいしいものを少しだけ与える。
 又狩りに出る。口を血だらけにして、蛇をくわえて帰る。
怒ってはいけない。ナデナデしてゴロゴロを聞く。旨いものを少しだけ与える。
これを繰り返していると、もう手ぶらで帰る事は、まずなかった。
だんだんエスカレートして、スリッパ片方、ブラジャー、スケスケの下着も持ち帰る。
怒ってはいけない。

 暑い季節がすぎ、秋も終る。そいつと俺は平和な生活を送っていた。
冬のある寒い日。一羽のつぐみを捕えて来た。
これは大物だ!でかした!!
俺は小躍りして喜んで、その日の晩酌のやきとりを楽しんだ。
そいつは俺の晩酌にしばらくつき合ってくれたが、いつしか姿を消し二度と帰ってくることはなかった。

 チョイと昔の本当の話だ。
posted by てれすこ親父 at 00:00| 絵日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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